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 歩いて行くとそのうち、恐る恐る慎重に進むことに意味はないと知れた。どうせ目は見えないのだし、すぐ後ろには神官も控えている。何よりそんなことをするよりは、じっと耳を澄ませてみる方が、よほど役に立つと気づいたのだ。
 辺りは無音だったが、時たま吹いてくる風の音が、アルトに何か知らせてくれるようだった。勿論それははっきりとした言語ではなかったのだが、アルトにはなにがしかの確実なものが見えていた。
(風の謡第12話)

このシーンを書くために、私は一週間、暗くなった駅からの帰り道は必ず目を閉じて歩いてました(笑
勿論、人通りがほとんどないまっすぐな道だけですけどね!!時間にして大体、一回三分くらい。
ほら、暗ければうっかり誰かとすれ違っちゃっても、そんなに不審じゃないかもですし(不審だよ
でも、意外とどうにかなるものです。
初めは確かに足下がふらついて、コンクリートの道なのに、ちょっとした出っ張りが気になって仕方がないんです。しばらく歩いてふと目を開けてみると、いつの間にやら曲がっていたらしく、目の前に壁があったりとか。流石に不審すぎると思って手探りは出来なかったので、実際に電柱にぶつかりかけたことも一度ありました。が。
三日目ともなると目を開けているときと同じ速度で、いやもしかすると、それよりも本質的にまっすぐに進めるようになりました。
少年漫画なんかでたまに、盲目の戦士とかっていますよね。確かに、目に頼らない生活って、凄く良い訓練になるのかも。

ちなみにこれらのウラガーノでの体験は、意外とアルトのその後に影響を及ぼしたりすることになります。
それについては、またいずれ~。
全部が全部でもありませんが、クラヴィーアの人の名前は、音楽用語からとってきていることが多いです。
そもそも国名のクラヴィーア[klavier]もドイツ語で「ピアノ」という意味なんですが、他にも
デュオ[duo]:フランス語:二重奏
クロトゥラ[χροταλα]:ギリシャ語:カスタネット
シロフォノ[xilofono]:スペイン語:木琴
モノディア[monodia]:ラテン語:独唱
とか色々。アルトとかは言わずもがなですが(笑
8話で出てきたリフラなんかは、リフレインを適当にもじってみたり。
あとは風の謡なので、それ系の言葉も多いです。そのまんまですね(笑
マラキア(宮殿)[malacia]:ラテン語:凪
ブリッサ(地方)[brisa]:スペイン語:そよ風
ウラガーノ(聖地)[uragano]:イタリア語:暴風
とか。他にもあるけど割愛。聖地の語源が暴風ってどうなんだろう…

基本的には音を借りているだけで深い意味はないです。かなり前ですが友人に、「兄が木琴で自分がカスタネットじゃ、クロトゥラぐれるんじゃ」みたいなことを言われたことがありますが、ホントに、そこに愛の差はないのです(笑

それから貴族の名前の話。
アーエール・(略)・ダ・ジャ・クラヴィーア
シロフォノ・ドゥ・ラ・カンシオン
クロトゥラ・ドゥ・トゥ・カンシオン
とか色々と複雑な(正直覚えにくい)名前が出てきますか、一応設定はなくもないのです(笑
名前の一番最後についてる「クラヴィーア」とか「カンシオン」とかは家の名前。
そのすぐ左についている「ジャ」とかは、生まれた順です。
長男:ラ
次男:トゥ
三男:ジャ
多分、四男以降も何かしらあるのです。(…
女の子はまたちょっと違いますが、それはまたいずれ、誰か出てきたら。
その更に左、「ダ」とかは貴族としての格付けを表していて、その左がファーストネームです。
アルトの「ウェルヌス・ウェントゥス」っていうのは、あの部分も名前なんです。ピカソみたいに沢山ある。

ちなみに「アルト」は愛称です。ブリッサ地方によくいる男の子の名前、という設定。
デュオが勝手に呼び始めました。そのことについてはいずれどこかで。

とまあ、初回くらいはと思って、真面目に書いてみました(笑
次からはもっとラフかな。
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(C)制作手帳 / ブログ管理者 里見 透
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